患者さまにとって 本当に必要な薬剤師であるために
インターネットで薬の名称を検索すれば、効能、効果、さらには副作用に関する情報を誰でも手に入れることができる時代。患者さまはご自身の病気ということもあり、薬について深く調べていらっしゃいます。ですから、調べてわかる程度の知識しか持っていなかったら、「薬剤師に改めて説明してもらわなくてもいいや」となりかねません。つまり私たち薬剤師には、専門知識にプラスαを添えて情報提供することが求められています。
一方で、プラスαの情報提供を身につけるためには、その土台となる「専門知識」を磨くことがとても大切です。そのため、私はいま管理薬剤師としての業務だけではなく、「糖尿病薬物療法認定薬剤師」の資格取得にも取り組んでいます。もちろん資格を取ることがゴールではありません。AIやインターネットに負けずに、患者さまから本当に必要とされる薬剤師となるための手段として、資格取得を目指しているのです。
AIとは違って、私たち薬剤師だからできることは、患者さまの様子から変化に気づいてお声掛けをしたり、患者さまの背景にある事情やお人柄、生活にまで踏み込んだ関わり方をしたりすること。だからこそ、薬剤師なら誰もが持っている知識だけでなく、糖尿病によって抱えることになる社会的課題や暮らしにくさを理解したうえで、一人ひとりに寄り添った対応をしていきたいと考えています。今はまだ、最終的に自分の知識がどのように患者さまに影響を与えられるのか模索中ではありますが、患者さまを想う気持ちを形にできる薬剤師でありたいと思っています。