ソフトではなく、
ハードから福祉に携わる
私は、もともと福祉業界で仕事をしていこうと思い、学生時代に社会福祉士の資格も取得していました。ただ、福祉関係の仕事というと「現場で人が思いやりをもって頑張る」というような、ソフト面の充実を図る側面が強調されていて、もっと違うアプローチができないかと思っていました。そんななか、福祉用具の商社であるフロンティアを知ることで、用具というハードの側面から福祉に携わる方法があることに面白さを感じ、フロンティアに入社しました。
私は、もともと福祉業界で仕事をしていこうと思い、学生時代に社会福祉士の資格も取得していました。ただ、福祉関係の仕事というと「現場で人が思いやりをもって頑張る」というような、ソフト面の充実を図る側面が強調されていて、もっと違うアプローチができないかと思っていました。そんななか、福祉用具の商社であるフロンティアを知ることで、用具というハードの側面から福祉に携わる方法があることに面白さを感じ、フロンティアに入社しました。
この仕事にはチームワークが求められると思います。ケアマネジャーを中心に、介護士や理学療法士、看護師、そして私たち福祉用具の専門家などが、それぞれの知見を持ち寄ってお客様をサポートします。自分に与えられた役割のみを厳格に守り、福祉用具についてのみご提案できればいいという考え方もできますが、私はやはりチームを客観的に見て、足りていない部分があれば、職種を超えて指摘することも必要だと思っています。専門的な知見を持ちながら、あくまでひとりの人間としてお客様をサポートできることに、私はこの仕事の意義を感じています。
お客様から「住環境を見直したい」とのご相談を受けたときのことですが、ご自宅を拝見し、あるひとつの柱に手すりを付けることをご提案しました。その瞬間、お客様が少し残念そうな表情をなさったので、改めて柱を見ると、ご家族の身長を記した傷がつけられていたことがありました。福祉用具の専門家としては、どのような手すりがあったらいいのか、どこが危険になりそうか、などを考えれば十分かもしれません。しかし私は一人の人間として、自分自身の提案がお客様の生活をどのように変化させるのかまでイメージし、ご提案したいと考えています。この仕事は、お客様の生活のなかに入っていく仕事であることを強く再確認しました。
勝手なイメージですが、営業というのは自分の本音を言わずに、仕事上のやり取りと割り切って人間関係を築く職種だろうと思っているところがありました。当初は私も、自身がイメージしていた営業パーソンのような話し方を意識していましたが、やりづらさを覚え、段々と個人的な考えや気持ちも乗せながら話すようになっていきました。ケアマネジャーやお客様からの信頼を覚えるようになっていったのも、大体その頃からだと記憶しています。私はもともと、自分のことを人見知りだと思っていたのですが、ふとした会話の流れから妻に「あなたは知らない人と話すの得意だもんね」と言われたとき、人と関わることが好きな自分に気がついたんです。
仕事は、自分がこれまで知らなかった自分の一面を発見するきっかけを多く提供してくれると思います。特に営業の最前線というのは、多くのお客様やケアマネジャーと接するだけでなく、社会の流れや動きなどが生活に反映する様子も感じられる仕事です。自分自身も、世の中も常に変化していきます。変化がたくさんあるというのは、その分、新しい可能性が常にあるという意味でもあります。これからも、想像さえしていない自分の一面を発見できるよう、今接しているお客様と、誠実にお仕事していければと思っています。