Theme 01 薬局を取り巻く環境とフロンティア
- 松尾
- いま日本は、少子高齢化が急速に進んでいます。こうした社会の変化に対して、私たちフロンティア薬局もしっかりと対応していかなければなりません。
- 近藤
- 高齢化にともなって、病気を抱える方々が増加し、薬局を利用される患者さまも増えてきました。一方で、薬局の「かかりつけ機能」に対するニーズがますます進んでおり、患者さまに選ばれる薬局にならなければ、私たちの存在意義が失われてしまうでしょう。
- 足立
- いま近藤さんが話したように、患者さまに選ばれるためには、「あの薬局に相談したい」といつも思ってもらえるようなコミュニケーションが大切。そのコミュニケーションの形も最近大きく変わっています。コロナ禍を機に、対面ではなくオンライン診療やオンライン服薬指導が広まりました。リモートによる診療や服薬指導は、時間や場所を選ばず、患者さまが自宅にいながらサービスを受けることができ、医療の選択の幅が広がります。フロンティア薬局でも、オンライン服薬指導のための環境整備を進めています。
- 夫婦岩
- これも薬局における一種のDX(デジタルトランスフォーメーション)ですね。DXといえば、国が主導して「電子処方せん」の導入も進められています。これは、従来、紙で発行されていた処方せんを電子化し、患者さまを診療した医師が処方せん情報をオンライン上に登録することで、薬局と共有できるようにするシステムです。これが普及すると、患者さまがわざわざ処方せんを薬局に持ち込む必要がなくなり、お薬の受け取りは宅配で、そして服薬指導はオンラインで完結させることも可能になります。将来はもしかしたら、薬局のあり方そのものが大きく変わるかもしれません。
- 近藤
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デジタルで薬局業務は大きく変わろうとしていますが、患者さまがお薬や健康のことについて気軽に相談できる「かかりつけ薬剤師」の必要性は変わらないと思います。一方で、今後オンライン服薬指導が普及して患者さまと直接対面する機会が減ったときに、どのようにコミュニケーションを取っていくかが課題だと考えています。
- 松尾
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その通りですね。調剤は機械によって正確にできるようになり、お薬に関する基本的な情報提供だけであれば、AIシステムが担うようになるかもしれません。そんななかで、患者さまから選ばれる薬剤師になるためには何をしなければならないのか?これからは、薬剤師一人ひとりの力がより問われる時代になっていくと思いますね。